フリー素材集より

沖縄県のグルメというと、沖縄そば（ソーキそば）、ラフテー、テビチ、チャンプルー、グルクン、海ブドウなど、定番料理が浮かびます。

しかし、本土からはるか離れた島であり、琉球王国として独自の文化を築いてきた地域だけに、多くの人に知られていない謎の珍グルメが沢山ある地域でもあるのです。

今回は、テレビ番組の「ケンミンＳＨＯＷ」でも紹介された「イカスミ汁」を取り上げてみます。

皆で旅行のときには、イカスミ汁で歯が真っ黒になり、観光もきっと盛り上がりますよ。

イカスミ汁とは

イカスミを使った汁物で、沖縄県の郷土料理です。イカの身、豚肉をダシ汁で煮て、イカスミと塩を加え最後にニガナと呼ばれる野菜を散らします。味噌を加える場合もあります。

その昔、出産直後の女性が最初に食べる薬膳料理でもあったようです。

イカスミ汁に使うイカは「アオリイカ」

アオリイカさん、お久しぶりです。
2日23時から3日14時までやって待望の一杯！ pic.twitter.com/gWUua9BXEz

— しょう (@egiing_gggg) 2019年4月3日

イカスミを使う料理というと、「イカスミパスタ」が真っ先に連想されますが、イカスミパスタに使われるのは、一番濃い墨を大量に持っている「コウイカ」なのだそうです。

一方、沖縄県の「イカスミ汁」では、アオリイカを使うのだそうです。

アオリイカは、日本では北海道以南に生息していますが、一般に国内で売られているものは輸入品とのこと。

スルメイカでもヤリイカでも墨は持っていますので、まずは一度、購入して“イカスミ”を試してみたいですね。

胴長は約40-45cm。大きいものでは50cm以上、重さは6kg以上に達する。沿岸域に生息するイカとしては大型の部類に入る。
通常は深場に生息するが、春から夏にかけて産卵のため海岸近くの浅場にやってくる。
肉質は弾力性に富み、甘みがある。遊離アミノ酸が国産のイカとしては最高水準であり、旨みが強い。刺身、天ぷら、煮つけなどに利用される。国内で捕獲されるアオリイカは漁獲量は少なく、料理屋、料亭などで消費される高級品。一般に国内で販売されているものは輸入品であり、近年東南アジア方面からの輸入が増加している。
引用／アオリイカWikipedia

イカスミ汁の作り方(簡単レシピ動画）

＜Youtube動画＞

【材料】
・イカ墨
・塩
・カツオだし
・豚肉
・イカ
・お好みの野菜など

作り方はいたって簡単。だし汁（粉末だしで可）に肉と野菜を入れ、最後にイカを入れて（硬くならないよう最後に入れたほうが良いです）煮えたら、塩とイカ墨を入れるだけです。

味噌汁の味噌の代わりに、イカ墨と塩、という風に覚えておくとよいでしょう。

公益社団法人沖縄県栄養士会のレシピでは味噌は使っていませんが、一般の方が調理するのであれば、薄めの味噌汁に「イカ墨」を入れると考えれば作りやすいかと思います。

豚肉を入れるのも沖縄風ですので、押さえておきたいポイントです。もちろんイカの身も入れたうえで、ネギなどの野菜を散らして完成。

イカスミ汁の効能・効果

イカ墨には、抗菌作用（防腐効果）の他、整腸作用、血流を良くする効果があり、動脈硬化、糖尿病予防にも効果があるといわれています。

中世ヨーロッパでは滋養強壮、疫病の良薬として重宝されており、イカ墨を食す文化は地中海が起源という説もあります。

新陳代謝を上げる効果もあり、腎臓、肝臓にもよいとされ、体が弱っている時、産後の滋養強壮の食材として親しまれてきました。また、イカ墨から抽出されるペプチドグリカンという物質には抗がん作用があるとされ近年注目されています。
引用／釣りコンシェルジュ