
ヤツメウナギの刺身
「ヤツメウナギ」をご存知でしょうか。「ウナギ」とはいっても、生物学的にはウナギではなく、「無顎類」に分類される原始的な生物。魚よりはむしろヘビに近いともいわれていますが、昔から東北や北海道では、貴重なタンパク源そして滋養強壮のために食用にされてきました。
今では、特定の地域で細々と食べられていますが、高齢者の皆さんの中には、「子どもの頃は、よく川で捕って食べもんだよ」という思い出をお持ちの方もいらっしゃるようです。
幻の食材ヤツメウナギ
資源が枯渇し幻の食材となっているヤツメウナギ。決して採りすぎたわけではなさそうです。生息数現象の原因は、河川改修だったのです。
ヤツメウナギは、産卵のため川を遡上し、石がゴロゴロ転がっている河川の上流で産卵します。幼生は川のよどみの泥の中で成長し、やがて海へ出ます。
その川ですが、防災のために作られる砂防ダムや農業用水取水のための水門などのためにヤツメウナギが産卵場所まで遡上することが難しくなっています。
そして、これも治水対策として行われている河川の直線化は、幼生が生息する「よどみ」を消し去っているのです。
なお、ヤツメウナギには、カワヤツメやスナヤツメなどいくつかの種類がありますが、日本で食材として用いられるのは、「カワヤツメ」です。
2018年は、ヤツメウナギを名産品として売り出している北海道江別市でも、入荷が難しくなっているようです。
<江別市でヤツメウナギを提供している焼肉屋さんのFacebookより>
マンホールのデザインにヤツメウナギ
北海道江別市のマンホールには、石狩川で行われていたヤツメウナギ漁の様子が描かれています。
江別市のマンホールは石狩川のヤツメウナギと漁師さん。 pic.twitter.com/gvtpGKP6hB
— 上遠野敏 (@ka10no) 2018年7月20日
ヤツメウナギ漁の様子(北海道江別市)
★江別ノスタルジックギャラリー★
昭和55年11月撮影 ヤツメウナギ漁#古写真 #江別市 #札幌圏 pic.twitter.com/m7uTBKyfoA
— 江別市広報広聴課 (@ebetsu_city) 2018年6月29日
ヤツメウナギの食べ方_飲食店では、刺身・握り・炭火焼に
こちらは、北海道の有名ウェブサイト「北海道ファンマガジン」の2018年4月の記事。このころは、江別市内の飲食店でもヤツメウナギが提供されていたようですね。
pucchi.net
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お取り寄せできるのか?
なんと新潟県の漁師さんが直販をしているサイトを見つけました。なんと生きたまま直送!
アラスカから輸入している会社があるようですが、こちらは、飲食店向けの輸入代理店と思われます。
ヤツメウナギは東京でも食べられる!
国内産の入手が難しくなってきたため、アラスカ産を使っているのでしょう。
画像出典/中八ッ目やにしむら
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